5日目 後半 (2004/09/15)
     

 5日目の続きです。

 後半のハイライトは私房菜(プライベートレストラン)の "周菜" です。 香港最後の晩餐は、なかなかリッチでシックなものになりました。

     
    画像をクリックすると
別窓で大きな画像になります
     
裕華國貨で買い物  私たちは彌敦道をぶらぶら歩いて、佐敦道との交差点まで来ました。 この大きな交差点の北西の角に、裕華國貨の本店があります。 MTRで来た場合にはA出口を出るとすぐ前になります。

 裕華國貨には 12:30 ごろ入りました。 まず1Fで管理人の管理人が探していた化粧品を買いました。 おみやげ編にある "真珠の粉" と "クマ取りクリーム" です。

 その後食器を見に3Fに上がりましたが、ここでちょっとした事件が!!

 食器は5Fだと勝手に思い込んでいた私は、エスカレータでさくさくと5Fに上がりました。 ところが後ろを見ると、管理人の管理人もマダムXもいません!! あらら、ハグレちゃった。 私は5F、4Fとフロアを探しましたが、2人とも見つかりません。

 海外でハグレたのは初めてだったのですが、意外にあせらないものですね。 勝手知ったる香港だし、管理人の管理人にはマダムXがついてるし、最悪ホテルに帰ればいいや、ってなもんです。

 しかし携帯電話のありがたみは実感しました。 日本なら携帯でちょいと電話すればすぐに合流できますもの。

 とりあえず外でちょっと待ってみようとエスカレータで3Fまで降りてきたところで、待っていた管理人の管理人と落ち合うことができました。 そのときの正直な感想? ま、なんでもいいじゃないですか (ははは、汗

 合流した私たちは食器のフロアを探索しましたが、「これは!」 と思えるようなめぼしいものはありませんでした。 そこでB1の食品売り場に移動です。

 B1ではいろいろ買いました。 やっと即溶芝麻糊も見つけたし。 そんなこんなで2時間くらいうろうろし、私たちは 14:30 ごろ裕華國貨を後にしました。

彌敦道の東側から見た
裕華國貨

入り口

右の小姐は人形では
ありません
なんか配ってました

ホテルでコーヒーブレイク  両手いっぱいの荷物をかかえて的士でホテルに帰った私たちは、買ってあった奇華餅家の月餅と、買ってきたばかりのゴマ煎餅でティーブレイクです。

 奇華の月餅、さすが $49.50 もするだけあって、美味かったな〜。 卵の黄身が入った伝統的なもので、餡はハスです。

 ゴマ煎餅はおみやげに買ったもので、どんなものか分からずにおみやげにするのは失礼だ、ということで試食してみました。

 試食の結果は、まいう〜!! 安いのにすごく美味いです。 どちらも美味しかったのですが、特に黒ゴマのほうが抜群に美味かった。 香りがいいし味もいいし、「これ買ってよかったね」 と大満足。

 ゴマ煎餅は、管理人の管理人が勤務先に持っていったのですが、けっこうたくさん持っていったにもかかわらず即完売だったそうです。 これお勧めのおみやげです。

m(_ _)m

月餅の中身を
写真に撮るのを
忘れてしまいました

白ゴマバージョン

黒ゴマバージョン

こっちのほうがまいう〜

ペニンシュラで月餅を  私たちはコーヒーブレイクをした後、すぐ隣にあるペニンシュラホテルのB1を覗いてくることにしました。 話によるとペニンシュラの月餅がすごく人気があり、すぐに売り切れてしまうらしいのです。 そんなに人気のある月餅なら、買ってみたいじゃないですか。

 どこで売ってるのか分からなかったのですが、とりあえずチョコレート売ってるとこに行ってみました。 そしたらあったんです。 月餅はショーケースの上に1箱置いてありました。

 私は見本が1箱置いてあるのだと思い、「これ2箱ください」 とオーダーしました。 が、答えは 「This is last one」 です。 ほんとに人気があるんですねぇ。 結局ペニンシュラの月餅は、1箱しか手に入りませんでした。

ペニンシュラのロビー

いつかここに
泊まりたい・・・
頼みの綱は宝くじか
フェリーで中環へ

そして、、、

 月餅を置きにいったんホテルに帰った私たちは 17:15 ごろ、今回の旅行のメインイベントとも言える "周菜" での晩餐会に出かけました。

 周菜は上環のちょっと先、徳輔道西(トラム通り)から入った横道、文咸西街のマンションにあります。 初めて行くところですが、ちゃんと見つけられるのでしょうか。

 フェリーで中環に渡りってトラムで行くのですが、私たちは中環でちょっと寄り道しました。 中環の地下道に入らず右側を進んで短い階段を上がって左の入り口を入ります。 そこにあるのは競馬の場外馬券売り場 (笑

 実は管理人の管理人の知り合いに競馬好きな方がいて、「香港に好きな騎手(ホワイトさん)がいるから、掛けてきて欲しい」 とお金を預かってきているのです。

 私も管理人の管理人も競馬はやりませんが、頼まれたとあってはあとに引けません。 そんな訳で場外馬券売り場に来たわけですが、何しろ分からなくてうろうろしていました。

 すると係員のにいちゃんがにこやかに近づいてきて、いろいろ教えてくれました。 そのにいちゃんは場外馬券売り場で待機していて、分からないことに答えてくれる係りの人です。 ものすごく親切で何から何まで教えてもらい、私たちは 1〜6 レースに掛けることができました。 にいちゃん、多謝 m(_ _)m。 もちろんマダムXが間に入って大活躍したことは、言うまでもありません。

単勝の勝ち馬投票券

すみません
ピンぼけで (^^;;

 

●●● 最近の香港事情 ●●●

私房菜(プライベートレストラン) "周菜"

 香港ではいま、私房菜(プライベートレストラン)が大流行しているそうです。 正確な数は把握しきれないそうですが、おそらく 300 軒以上あるといわれています。

 "周菜" はその私房菜のひとつで、オーナーはハイアットリージェンシー内のレストラン "凱悦軒" のスターシェフだった "周中" さんです。 TVの旅番組で何度も紹介されているので、日本では最も有名な私房菜かもしれません (笑

 "周中" さんは、香港料理界の新しい流れ "ヌーベルシノア" の旗手として知られています。

 中華といえば大皿で出された料理を各自で取り分けて食べるのがあたりまえですが、周中さんは1人ずつ供する方式を取り入れました。 大皿から取り分けている間に、料理が冷めてしまうことを防ぐためだそうです。

 またこれまで中華ではあまり使われなかった食材を取り入れたのも、周中さんの料理の特徴です。 特に果物を多用することは有名ですね。

 
トラムで徳輔道西へ向かう  場外馬券売り場で手間取り、だいぶ時間がおしてしまいました。 やっとトラムに乗ったのは 18:03 です。 やばいかも (^^;;。 予約の時間に間に合うのでしょうか。

 私たちはトラムで文咸西街を目指しましたが、上環のちょっと先がトラムの終点でした。 ガイドブックの地図などで見うると、トラムの路線が四角になっているところです。

 私たちが乗ってきたトラムは、ここで反対方向の筲箕灣行きになってしまいました。 しばらく乗り継ぎのトラムを待ち、やっと来た堅尼地城行きのトラムに乗り込みます。 急いでいるときにかぎって、こんな状況になってしまうのですよね。

 文咸西街をちょっと過ぎたあたりでトラムを降りたときには、すでに 18:25 くらいになっていました。 でも文咸西街さえ見つければ大丈夫なはずです。

夕方の街並み

トラムは上環を過ぎて
さらに進む

え!? 終点なの?

頼むよ〜

ガイドブック〜

 私たちはトラム道を歩いて戻りながら、文咸西街を探しました。 ガイドブックの地図によるとそんなに難しい場所ではないはずです。 上環から来ると、トラム道が斜めに左、続いて右に曲がっている付近が文咸西街です。

 もう暗くなってきました。 ちょっとあせりながら、地図と街並みを照らし合わせながら、文咸西街を探します。

 すると、あった〜。 文咸西街発見!! 文咸西街は細い道でしたが、通りの名前の標識で発見することができました。 やれやれ。

 香港ではこういった通りの名前の標識が、きちんと整備されています。 旅行者にとってはとてもありがたいですね。 この辺日本でも見習うべきだと思います。

 文咸西街の入り口には、漢方(?)のお店がありました。 皆さんがもしおいでになるときには、このお店が目印になると思います。

 さて文咸西街さえ見つければ、周菜のある乾泰隆大厦はすぐに見つかると思っていました。 ガイドブックでは、私たちが入ったところから進めば右側(南側)にあると記されています。

 私たちは右側を見ながら進みました。 ところが行けども行けども乾泰隆大厦はありません。 もうすぐ文咸西街を抜けてしまいます。 これはおかしい・・・

 さすがにあせってきました。 が、ちょっと思いついて、ガイドブックに記されていたのとは反対側を探してみます。

 おぉ、乾泰隆大厦発見!! たのむよ〜、ガイドブックしっかりしてくれよ〜。 正確な情報を載せてくれよ〜。

 私たちは 18:40 ごろ、やっと乾泰隆大厦を見つけることができました。 今回の旅行の中でイチバンほっとした瞬間です (^。^)

歩いて戻りながら
文咸西街を探す

この辺が文咸西街だと
思うのですが・・・

文咸西街発見!!

このお店が文咸西街の
入り口の目印です


たぶん漢方のお店
ではないかと

文咸西街を進む

あった〜 (ほっ

セキュリティしっかりしてる  ほっとしながらマンションに入り、階段を上ります。 するとその先には鉄格子。 セキュリティがしっかりしたマンションなのですね。

 どうしようかと立ち止まっていると、奥にいたガードマンが私たちを見つけて開けてくれました。 そうでしょうとも、私たちはどっから見ても怪しくありませんもの。

 鉄格子を過ぎたらそのまま進み、右側にあるエレベータに乗り、5Fのボタンを押します。 この辺のことはTVの旅番組でチェック済みですから、全然戸惑いませんでした。

 そして5Fでエレベータを降りて左を見ると、周菜のドアが見えます。 時間は少々過ぎていましたが、やっと来ることができました。

 声をかけると、すぐに周中さんがじきじきお出迎えです。 来ましたよ〜、よろしくね〜。

マンションに入ると階段

奥にガードマンがいて
開けてくれる

周中さんがお出迎え

周菜はほんとに

マンションの一室

 招き入れられた周菜は、ほんとうにマンションの一室でした。 たぶん3LDKで、そのうち2室にテーブルがしつらえられています。 もう1室にはベッドが見えましたから、ここでお休みになっているのでしょう。

 テーブルは2人用の小さなものと、6人用の大きなもので、私たちは入ってすぐの部屋にある6人用のテーブルに案内されました。 もうひとつの2人用のテーブルにも、日本人の2人連れが来ているそうです。

 室内のデコレーションは落ち着いた感じで、ゆっくり食事できるような環境が整えられていました。

 さて最初に飲み物を聞かれ、管理人の管理人はビールを、マダムXと私はお茶をお願いしました。 こういった飲み物はコース料理に含まれるので、別料金にはなりません。

 なお周菜がどういう性格のレストランあるのか、これについてはのちほどお話しします。

これは奥の部屋

私たちの部屋の
デコレーション

私たちの部屋に
かけられていた額

くつろいでお食事  飲み物をいただきながら待っていると、ほどなく料理が運ばれてきました。 晩餐会の始まりです。

 料理を運んできてくださったのは、周中さんの奥様です。 とてもにこやかで控えめな奥様で、優しい声で料理の説明をしてくださいました。

 全料理は以下に紹介します。 料理の名前は勝手につけているだけで、正確な名前ではありません。 お品書きなどはなく、お忙しそうなのでいちいち聞くのもはばかられたんです。 そういう事情なので、勝手に名付けました。

 お茶は龍井茶でした。 さっぱりしていて、私には美味しかったなぁ。

 お茶は途中からジャスミン茶になりました。 私はジャスミン茶はあまり得意ではないのですが、このときはけっこう美味しく飲めたんです。 なんでか分かりませんが。

準備万端
さぁ食うぞ〜

コーディネイトが
とてもお洒落

龍井茶(ロンジン茶)

周菜の全料理 前菜
鱶鰭のパパイヤポット
伊勢海老の蒸し物
   ソフトサラミ、リンゴ、洋ナシ、ニンジン、ショウガのサラダです。 とてもさっぱりした味で、フルーツの甘みとサラミの塩味がマッチしていました。
 この料理、和食ですといってだされたら違和感なく食べてしまいそうです。
 シイタケ、白キクラゲ、筍をパパイヤをくりぬいた中に入れ、鱶鰭をあしらった蒸し物です。 パパイヤの果肉をこそげながら、一緒に食べます。 何の香りか分かりませんが、独特の香りがありました。  筍、ネギ、タカナ(たぶん)、ショウガの餡を伊勢海老にトッピングし、蒸した料理です。 濃い目の味付けがしてある餡と、さっぱりした伊勢海老のバランスがよかったですね。
周菜の全料理 ドラゴンフルーツの
暖かいサラダ
シィジィイーの蒸し物

断面図
鮑のトマト蒸し
   貝柱、ネギ、パプリカ、ニンニク、シャンツァイを、ドラゴンフルーツをくりぬいた器に入れた暖かいサラダ?です。 ほのかな甘味はドラゴンフルーツから来るものでしょうか。  香港でしか味わうことのできない魚 "シィジィイー" を使った蒸し物です。
 魚はすり身団子にしてありますが、写真の1匹ぶんを作るのに、8匹の魚が必要だそうです。
 生臭くはないのですが独特のクセがあり、評価は分かれるかもしれません。
 こぶりの鮑、ネギ、ショウガを、甘味のあるとろりとしたソースでまとめた料理です。 香辛料も利いていました。 鮑というには小さすぎたので、トコブシかもしれません。
 これまでの料理が薄味で素材の味が前面に出ていたのに比べ、ソースの味が濃い目でしっかり味付けされていたのが印象的です。
周菜の全料理 ホワイトアスパラの
蟹肉巻き
ほうれん草麺の
XO醤ソース
芒果バナナムース
   これ美味かったです。 絶妙に火を通したホワイトアスパラを蟹肉で巻き、とろりとした薄味の餡でまとめてあります。
 蟹、アスパラの風味をストレートに楽しめる一品です。
 ほうれん草の平麺に中華ハム、モヤシ、シャンツァイ、干し蝦をトッピングし、XO醤ベースのソースがかかっています。 ソースはピリ辛でした。 とてもクセがある味で、日本人の舌にはどうでしょうか。 管理人の管理人は気に入っていました。  マンゴー(芒果)とバナナのムースに、ツバメの巣をあしらい、中国原産のなんとかいう果物をトッピングしたデザートです。 まいう〜でした。 すでにおなかいっぱい状態でしたが、なぜかデザートは食べられるんですよね (笑
食事を済ませて  料理の途中で管理人の管理人がビールを飲み終えると、「何か飲むかい?」 と聞いてくれました。 そこで紹興酒をオーダーすると、出されたのが5年ものの紹興酒。 これがすごく美味しかったそうです (管理人の管理人談)。

 さて料理がすべて終わると、もう一組の日本人のカップルを送り出し、手があいた周中さんが私たちのテーブルにやってきました。 手にはタバコと缶ビールがあります。 プシッとプルトップを開け 「ごくごく、ぷはーーーっ」。 そしてタバコを一服。

 え? タバコいいの? ダメなんだと思って遠慮してたのにぃ。 さっそく灰皿をもらって私たちも一服です。 この後私たちはマダムXに通訳をお願いしながら、1時間くらいいろいろお話しました。

 私は気になっていたことをお聞きしました。

「今香港では、私房菜に対する締め付けが厳しくなってきていると聞きましたが、だいぶ厳しいんですか?」

「そんなことはないよ。 だいたい私のところに食べに来る人は、お客さんじゃなくて友達だからね。 だってここに来る人はみんな私の名前を知ってるよ。」

 なるほど、なるほど。 周中さんのスタンスは、自分のところに来た "友達" に料理を出したら、たまたまお礼をいただいた、ということなのですね。 これについては多くを語りますまい。

 私たちは 21:00 ごろまで楽しくおしゃべりし、周菜を後にしました。 帰りがけに玄関の横にある棚に普洱茶があるのを見つけ、「これは何年ものの普洱茶ですか?」 と聞いたら、「ひとつあげるよ」 とお土産にいただいちゃいました。 それがみやげ編にもアップしてある普洱茶です。

 なお周菜の料金は1人 $800.00 (12,000円)です。 これまで私たちが香港で1回の食事に支払った最高の金額です。 でも私と管理人の管理人はけっこう満足できました。

 皆さんにお勧めできるかどうかは難しいところです。 お値段もお値段ですし、中華らしい中華を食べたいのならお勧めできません。 はっきり言って、中華というひとことではくくれない料理です。 和食、イタリアン、フレンチなどいろいろ取り入れた、無国籍料理のような感じがしました。

5年ものの紹興酒

帰りがけに記念写真を

おみやげにいただいた
普洱茶

トラムで中環へ  周菜を後にした私たちは、筲箕灣行きのトラムが乗れるところまでぶらぶら歩きました。 周菜に行くときトラムを乗り換えた、路線が四角くなっているところまでです。

 その途中で、場外馬券売り場を見つけました。 大きなモニタがあり、競馬がライブ中継されています。 私たちは人垣の間から、第5レースを見つめました。

 すると、ホワイトさんが1着じゃないですか。 やった〜 v(^o^)。 帰りに中環に寄って払い戻しをしてもらわなくちゃ♪

 そのあとさらに歩いていると、見かけたのが満記甜品!!です。 驚きましたね。 暖簾分けの手造甜品があるので、本体の満記甜品の出店はないと思っていたのです。

 見かけたのは路線が四角くなっているあたりでしたから、中環からトラム1本で行けます。 西貢まで行かずにあの "芒果班戟" が食べられるんですから、便利になったものですね〜。

 その後トラムに乗り、中環まで行きました。 そして地下道のわきにある、場外馬券売り場へ。

 するとラッキーなことに、昼間のあのにいちゃんがいるではないですか。 そこでまたお願いして、当たり馬券の払い戻しをしてもらいました。 金額はたいしたことないんですが、なんか嬉しいですね。

 これが香港最後のイベントです。 私たちはもうどこにも寄らず、22:15 ごろホテルに帰りました。 明日は朝便で帰るので、今夜のうちに荷物のパッキングをしておかなければ。

これはびっくり
満記甜品発見!!

当たりました(喜