4日目 (2017/11/30 thu)
     


 いつの間にか香港に来てから 3 日が過ぎ、旅行は後半に突入しました。 ほんといつも思いますが、旅行の時って日にちが過ぎるのが早いですよね。 もう 4 日目です。 あと 3 日しか無いんです。 もったいない。

 さて今日の予定ですが・・・何も決まってません。 いつものこと~。 だからここに書くこともないんですよね。 ただ簡単に想像できるのは、たぶん美味しいもの食べて 1 日を過ごすのであろうということです。 まあ私たちの旅行ですから、いまさら言うまでもありませんよね。 それでは後半戦に突入した私たちの 4 日目をお楽しみください。

     
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朝食はクラブラウンジで
 管理人・管理人の管理人ともに 08:00 起床。 2 人同時に目覚めるのは珍しいことです。 いつものように電光掲示板でチェックすると、気温は 22℃、湿度は 95%。 かなり湿っぽいですが、気温は快適ですね。

 ふと窓外を見ると・・・おや? 道が濡れてるぞ。 今日は雨なのかな? でも通行人を見ると傘はさしてないようです。 今は降ってなさそうですね。 夜にでも降ったんでしょう。 まあ降ったら降ったでしょうがないです。

 朝食はホテルで食べることにしました。 2 日目の "がっかり" を味わわないように、控えめを厳守してクラブラウンジに食べに行きました。

 クラブラウンジに行ったのは 08:45 ごろですが、私たちにとってとても早めの行動です。 2 日目は 09:45 ごろ行ったので、軽めの朝食にしたにも関わらず昼食と夕食に悪影響が出てしまいました。 だからその轍を踏まないための早めの行動です。

 クラブラウンジのテーブルは 8 割くらいの使用状況。 そんななか運よく空いてた窓際席をゲットして、ビュッフェに取りに行きました。 今日は何を食べようかな♪♪

 管理人の管理人は珍しくお粥にしていました。 お粥があるのは知っていたけど食べたことがないので、一度食べてみたかったんだそうです。 そういえば私も食べたことがないな。 次はお粥にしてみようかな。 お粥の他には生野菜とウィンナを 1 本でした。 控えめ~。

 管理人は野菜中心の内容。 動物性のものは、ウィンナを 1 本とスクランブルエッグだけです。 それにパンも 1 枚だけ。 いやあ自分でもびっくり。 ほんとにすげえ控えめな朝食ですね~。

 飲み物は 2 人ともコーヒー。 ここのコーヒーかなりレベルが高いんです。 美味しい~。

 で朝食を食べながら、作戦会議です。 今回の旅行で "これは食べたい" と事前にチェックしていたものを思い出しつついろいろ相談しました。

 その結果決まったのは、とりあえず昼飯は煲仔飯に行こうということ。 煲仔飯は香港ではとてもポピュラーな土鍋ご飯で、寒い時期になるとそこらじゅうで見かけます。 香港では 10℃ を下回ることがほとんどないので寒いと言ってもたかが知れているのですが、香港の人たちにとっては寒いんでしょう。 煲仔飯は冬の風物詩のようになっています。

 ところがこの煲仔飯、私たちは食べたことがありません。 だから今回の旅行中に是非食べようということになっていました。 他の事前チェック候補もまだいろいろありましたが、「食べたことがない」ということが決定打となり煲仔飯に決まり。

 食べるものは煲仔飯に決まったので、次はお店のチョイスです。 事前に調べたデータによると、廟街(Temple St.)にある "興記煲仔飯"(Hing Kee Restaurant)がいちばん有名らしい。 そういうことで、初めての煲仔飯だしメジャーなお店から攻めることにしました。

 お昼の予定が決まって安心した私たちは、09:30 ごろ部屋に戻りました。 そしてさっそく興記煲仔飯の場所と営業時間を、ネットでチェック。 そしたら!! なんと、営業時間が 18:00~25:00 だって。 昼飯はやってないんですね。 調べて良かった(ほっ。 しかしこれで昼食の予定が振り出しに。

 そこで次の昼飯候補を相談です。 その結果決まったのが "倫敦大酒樓"。 倫敦大酒樓は飲茶のお店で、10 年以上前に一度行ったことがあります。 まだあるんでしょうか。 ネットで調べてみると、おお、まだあった。 移り変わりの激しい香港なので少し心配しましたが、大丈夫なようです。 場所は旺角の近くで彌敦道沿い、だいたい分かっていましたが念のためにしっかりチェックしました。

 よしっ、これで昼飯は決まったぞ。 あとは・・なんも決まってませんが、まぁいいでしょ。 そのあと私たちは、昼飯までの時間を部屋でのんびり過ごしました。


管理人の管理人はお粥


野菜とウィンナも


管理人は生野菜メイン


スクランブルエッグも


旺角の倫敦大酒樓へ
 さて時刻は 12:28、そろそろお腹が空いてきました。 出かけることにしましょう。

 向かうのは旺角なので、MTR で行きます。 いつものように地下道で尖沙咀駅に行き、12:40 ツェン灣行きの電車に乗りました。 旺角までは 3 駅で、着いたのは 12:46 ごろです。

 倫敦大酒樓は旺角駅の少し南、彌敦道の東側にあります。 私たちは旺角駅でいちばん南にある E2 出口から出て、彌敦道を南に向かいました。 するとほどなく歩道に突き出した看板を、そして見覚えのある倫敦大酒樓のエントランスを発見。 10 何年前と変わってませんね。 12:55 ごろ入店です。

 倫敦大酒樓は建物の 3F と 4F のツーフロアで、エレベータで上がります。 広いエントランスには 3 基のエレベータがあり、重慶大厦と違ってどれに乗ってもオッケー。 私たちは少し迷って 4F に行くことにしました。

 4F に上がってエレベータを出るとスタッフが声をかけてきました。 「ん? 何?」 広東語なので内容は分かりませんが、どうやら「3F に行ってください」と言っているようです。 なんでだ? 事情はよく分からないまま、もう一度エレベータに乗って 3F に行きました。 ひょっとして 4F は予約専門なのかもしれませんね。

 3F でエレベータを降りると、おお、相変わらず活気がありますね。 お客さんが溢れていて、たくさんのスタッフが動き回っています。 そして通路を行き交っているのはワゴン。 10 年以上前に来たっきりですが、この雰囲気当時と全く変わってません。

 どうしようかと立っている私たちを目ざとく見つけたスタッフが近づいてきました。 そしててきぱきと席に案内してくれます。 なかなかスピーディでいいですね。 案内された席はもちろん相席。 香港では相席が当たり前なので私たちももう慣れました。

 先客は 40~50 才くらいの男性が2人。 すでに何か食べています。 席に案内してきたスタッフに普洱茶(ポーレイチャ)を注文して着席。 すでに食器セットが用意されていました。 なんかこのお店って懐かしい感じ。

  さっそく普洱茶を飲みましたが、とっても美味しい。 香港では香片茶(ジャスミンチャ)がポピュラーですが、私たちは2人ともあまり得意ではありません。 個人的に大好きなので私が普洱茶をよく飲んでいたら、管理人の管理人も好きになっちゃったみたいです。 なお "普洱茶" の発音ですが、香港では "プーアル" ではなく "ポーレイ" と発音したほうが通じやすいですね。

 テーブルにはメニューが用意されていました。 3枚ありましたが、2つは日本語が併記されています。 こんなの以前来た時にはありませんでした。 日本語対応が進んでいるのですね。

     写真付きメニュー1
     写真付きメニュー2
     メニュー3

 それではここで料理の注文方法を紹介しておきましょう。 倫敦大酒樓は旧き良きワゴン形式をメインに、他にもいろいろな注文の仕方ができる飲茶店です。

 ワゴンの場合、通路を行き交うワゴンを停めてセイロやお皿の蓋を取って内容を確認し、欲しければチェックシートを渡してその料理をもらうシステム。 取った料理の種類に応じてスタンプが押されます。 ただ席で待っているとなかなかワゴンが回ってこないので、チェックシートを持ってワゴンまで行っちゃいますけどね。

 フロアの端には、ワゴンで提供されていない料理を出してくれるブースがあります。 そこではレタスを茹でた生菜などが提供されているようです。 この場合も料理をもらいに行くときにはチェックシートが必要。

 またそれ以外の料理を、オーダーシートを使ったり口頭で伝えたりしてスタッフに直接注文することもできます。 それにはテーブルにあるオーダーシートを使うのですが、日本語が併記されているので安心ですね。 オーダーシートは2枚ありました。 なおこの場合ももちろんチェックシートにスタンプが押されます。

     オーダーシート1
     オーダーシート2

 以上が倫敦大酒樓での注文方式です。 初めてだと少しとまどうかもしれませんが、日本語にもずいぶん対応してますし何とかなるレベルでしょう。 基本はチェックシートなので、これさえ忘れなければ大丈夫です。

 さて私たちはどうしたかと言うと、とりあえず最初はワゴンを攻めます。 管理人の管理人がチェックシートを持って、ワゴンをチェックしに行きました。 ちょっとすると料理を取ってきました。 積極的ですね。 このとき取ってきたのは、蝦の腸粉・蝦の水餃子・大根餅・排骨の豆豉蒸です。

 いやあ、どれも美味しいですね。 間違いない美味しさです。 食べたものを見て「いつも同じもの食べてるじゃん」と思うかもしれませんが、ついつい好きなメニューに偏ってしまいます。 食べたことのない料理に挑戦するのは、また別の機会にしましょう。

 取ってきた料理を美味しくいただいていた管理人ですが、相席の男性が食べている料理が気になって仕方ない。 「あの叉焼みたいなの、すっげぇ旨そうだなぁ。 あれ食べたいなぁ」 メニューを調べてみましたが、残念ながら見つかりません。 「うう、どうしても食べたい!!」

 ということで勇気を出して話しかけてみました。

     「その料理食べたいんですけど、なんて料理ですか?」 私
     「ん? これ食べたいんですか? これは〇×△です。」 男性

 残念、聞き取れません。

     「代わりにそれを注文していただけませんか?」 私
     「食べたいの? でもこれすごく高いよ。 いいの?」 男性
     「はい、お願いします」 私
     「ほんとにいいの? $40 もするんだよ。」 男性

 HK$40 って・・・\600 弱じゃん。 そんなに貧乏に見えたのかなぁ。 確かにハイソな外見ではないけど。

     「お願いします。」 私
     「分かった。 注文してあげるよ。 お~い、スタッフ~。」 男性

 フロアスタッフがやってくると、

     「この人たちにこれ持ってきてあげて。」 男性
     「ありがとう。 ほんとにありがとう。」 私

 というようなやり取りの結果、叉焼+白飯セットが運ばれてきました。 食べてみると・・「めっちゃ美味い!!」 蜂蜜を塗って焼き上げてある甘めの叉焼は、抜群の歯ごたえと味でした。 もう美味しくて美味しくて。 白飯との相性も最高です。 この叉焼、ハマっ子の私にとってはとても懐かしい味だったんです。 40~50 年ほど前に横浜中華街で買っていた叉焼によく似てます。 そんなこともあって、さらに美味しく感じたのかもしりません。

 そんな叉焼を食べていたら、相席の男性が

     「それ、この店の名物なんだよ。」

と教えてくれました。 へえ、そうなんだ。 それならなおさら食べてよかった~。 優しい男性のおかげで、倫敦大酒樓での昼食は最高のものになりました。

 いやあ、話しかけてよかった。 親切な香港男性に感謝。 多謝多謝(どうちぇどうちぇ)

 ちなみに香港では感謝の意を伝えるときには謝謝(しぇえしぇえ)ではなく、多謝(どうちぇ)が一般的なようです。 香港では広東語が使われていますが、長い年月を経て大陸の広東語から少し変化しているという話を聞いたことがあります。 今では広東語ではなく香港語と呼んだほうがいいのかもしれません。

 たとえば最初のころ九龍を「クーロン」と言ったら、これが通じないんです。 現地の人が「カオルーン」か「ガオルン」と発音するんだよと教えてくれました。 これって香港語の一例なのかも。

 話がそれたので戻しましょう。 私たちはとても楽しく美味しい昼食を終え、お会計(毎単)をしました。 全部で HK$173、安いですね。 日本円で、\2,500 くらい。 この料金であの料理なら十分満足。 倫敦大酒樓を後にしたのは 13:37 ごろです。 ごちそうさま~♪♪

 なおこれを書いている今になって気が付いたことがあります。 お店にいるときには気付きませんでしたが、叉焼とご飯のセットって "メニュー3" に書いてありますね。

     4201 叉焼飯 Barbecue Pork

 いやあ、ほんと気付かなかったなあ。


倫敦大酒樓のエントランス


蝦の腸粉


蝦の水餃子


蝦の水餃子のタレ


大根餅


排骨の豆豉蒸


絶品の叉焼


白飯


普洱茶


バスで玉器市場へ
 昼食を終えた私たちは、玉器市場(Jade Market)に行くことにしました。 特に買いたいものがあったわけではないんですが、「近くにいることだし、なんかお土産になりそうなものがあるかも」ていどのノリです。

 倫敦大酒樓から玉器市場まではそんなに遠くないので、MTR に乗るほどでもありません。 目の前にバス停もあるし、バスで行こうということになりました。

 香港のバスはとても路線が多くて複雑。 地元の人でも完全には把握しきれてないらしいです。 そんなふうなので、以前は普通の大型バスは全く利用できませんでした。 ただミニバスは始点から終点まで乗る場合だけに限って、利用することもありましたが。

 でも最近は、彌敦道近辺に限り大型バスも利用するようになったんです。 彌敦道沿いなら景色を見てれば降り場所が分かるし、たえとえ曲がって彌敦道を離れてしまってもすぐ降りれば問題ありませんしね。

 ということで倫敦大酒樓のすぐ近くのバス停で、13:45 ごろ南に向かうバスに乗り込みました。 そのバスの行き先は気にしてません。 ようするに油麻地あたりまで真っすぐ進んでくれればいいんです。

 私たちは外の景色を見ながらしばらくバスに乗り、13:49 ごろ油麻地の駅のあたりでバスを降りました。 碧(Pitt Street) というバス停で、MTR の出入口があるあたりです。

 ここからは徒歩です。 彌敦道を渡って西側に行き、彌敦道から 2 本西側の上海街に向かいます。 上海街にぶつかったら左(南)に曲がって上海街を下ります。

 上海街に入ってすぐ、よく利用していた厨房用品のお店の前を通りました。 陳枝記老刀莊というお店です。 その店の包丁がすごく使いんです。 テレビ番組で山本麗子さんという料理家の方が紹介していたのを見て試しに買ってみたのですが、ほんとに使いやすい。 お勧めです。 またものすごい品揃えで、見てるだけで飽きません。 近くに行った際には、覗いてみるといいでしょう。

 私たちは陳枝記老刀莊をスルーして上海街を南に進みました。 この通りは陳枝記老刀莊以外にも厨房用品の店がたくさんあり、そんな店を見ながら歩くのも楽しいですね。

 しばらく進むと、上海街と直行する眾坊街(Public Square St.)にぶつかります。 玉器市場は近いですね。 私たちは右(西)に曲がって眾坊街に入りました。 眾坊街に入ったら左斜め前方をチェックしながら歩けば、玉器市場の建物が見えてきます。 玉器市場に着いたのは 14:00 ちょうどくらいでした。


バスで玉器市場に向かう


陳枝記老刀莊


上海街には厨房用品の店が多い


玉器市場に来てはみたものの
 私たちが着いたのは玉器市場の裏口。 さっそく入ってみましょう。

 玉器市場は翡翠の市場で、2 つの建物があります。 どちらも同じくらいの規模で、翡翠を中心に装飾品のお店がぎっしり並んでます。 売っているものはブレスレット・ペンダント・ペンダントヘッド・指輪・置物などで、どのお店も内容的にはあまり変わりません。 問題なのは翡翠が本物なのか偽物なのか素人には見分けがつかないことです。 一般的に色が濃いものがいい品と言われてますが、本物かどうか分からなければ情報の意味がないですもんね。

 私たちはとっつきの店からお土産を物色しながら見て回りましたが、結局何も買いませんでした。 もうひとつの建物にも入りました。 でも同じです。 買いたいものはありませんでした。 しょうがないです、欲しいものがなかったんだから。


玉器市場の裏口



玉器市場の中はこんな感じ



こちらは正面口



2 つめの建物


九龍公園に行こう
 玉器市場に行ってはみたものの、得るものがなくてなんとなくしらけちゃった私たち。 この後どうしようか全くのノープランです。 そうだ、どっかで休憩しながら相談することにしよう。

 茶餐廳か甜品でもあれば入ったのですが、近くには見当たらなかったのでとりあえず南に向かってのんびり歩くことにしました。 そのうち休むのによさそうな場所が見つかるでしょう。

 歩き始めてすぐ、小さな公園を発見しました。 が、ちょっと入りにくい感じですね。 あまりにもローカルすぎます。 それにベンチも空いてなさそうだし。

 この公園はスルーしてもうちょっと進むと・・あれは? 廟街(男人街)じゃないの? 目の前に廟街があるのを発見。 まだ昼過ぎなので屋台店はほとんど開いてません。 こんな廟街を見るのは初めてです。 面白そうなので、廟街を南に向かって歩いてみることにしました。

 歩き始めてすぐ、かなりディープな食堂を発見。 これはなかなかなものだぞ。 面白そう。 今はお腹空いてないから入らないけど、お腹空いてたら入っちゃうかもしれません。

 さて廟街を歩いていて気付いたのですが、道路に数字が書いてあります。 テントが出てなくて地面が見える個所です。 なるほど、露店の区画はこの数字で管理されているのですね。 露店が立ち並ぶ夜には見えなくなっちゃう区画の数字、昼間だからこそ見ることができました。 またひとつ勉強 φ(oo )

 昼間の廟街をさらに進みます。 歩きながら、そういえば 15 年以上前にこの近くの屋台街で食べたなぁ。 そのとき食べた小エビのニンニク蒸し、めっちゃ美味しかったなんてことが思い出されます。 機会があったらまた食べに来たい。

 しかし昼間の廟街って、完全に眠ってますね。 夜の賑わいが嘘のようです。 ず~っと続く閉まった露店のテントが「あとでね」と言っているようでした。

 さらに歩くと廟街の南の端まで来たので、上海街に戻ってさらに南下します。 上海街には持ち帰り専門のお店がいろいろありました。 売られているのは菓子パンなどです。 小丼の乗っけ飯みたいなのもありました。 こういうのって目の毒。 すごく美味しそうに見えます。 でも誘惑に負けてこの時間に食べちゃうと、晩飯が食べられません。 ここは我慢。

 ちょっと心残りのまま先に進むと、右手に大きな公園が見えてきました。 ベンチもあって休めそうです。 何より人がほとんどいないのがいいですね。

 その公園は "九龍佐治五世紀年公園" という名前でした。 名前の下には「足球場和藍球場」と書いてあります。 "足球" と言えばサッカーですが、見回してもバスケットのコートしかありません。 う~む、謎だ。

 公園に入ったのは 14:34 ごろです。 やっとゆっくりできそうな公園を見つけたのですから、少し休んでいくことにしましょう。 ベンチで休みながらこれからの行動を相談するつもりなのですが、私たちはしばらくぼーっと座ってました。 ゆっくりと時間が流れていきます。 こういう時間は贅沢ですね。

 なんとなく周りを眺めていると、いろいろなものが見えてきます。

     あの壁すごいな
     普通直すだろ
     あのビル平べったいなぁ
     竹で組んだ足場っていつ見てもすごい

 しばらくして「これからどうしよう」と相談が始まりました。 その結果決まったのは九龍公園です。 もう近くまで来ているし、ずいぶん前に来たきりなので久しぶりに見てみたいし、ホテルへの帰り道だし、いろいろな意味でちょうどいい感じ。 私たちは 14:45 ごろ九龍佐治五世紀年公園を後にしました。

 上海街を南下すると、柯士甸道(Austin Rd.)にぶつかって終わりになります。 柯士甸道の南側が九龍公園ですから、柯士甸道までくればもう着いたようなもの。 柯士甸道にたどり着いた私たちは、通りの左右を見渡しました。 左の方に木々と入り口のようなものが見えます。 右の方に入り口らしきものは見えませんが、管理人の判断では「ちょっと進んで左に曲がれば入り口があるはず」でした。 これが大きな間違いだと気付いたのは、数 10 分後のことでした。


廟街の入り口


廟街で見かけたディープすぎる食堂


まだ眠っている廟街


そろそろ柯士甸道


九龍公園で一休みしてホテルに帰る
 管理人の判断に従って私たちは右(西)に曲がり、柯士甸道を西に進みました。 すぐに廣東道(Canton Rd.)との交差点があるので、今度は左(南)に向かって進みます。 左側を見ながら行けば、九龍公園の入り口が見つかる・・・はず・・・

 ところが入り口らしきものは全く見当たりません。 いかん、判断ミスか。 ちょっと進むと九龍公園徑とのY字路にぶつかったので、公園があるブロックに沿って左の九龍公園徑に入ります。 ところが左側はずっと高い石垣になっていて、入り口の気配すらありません。

 これは完全に管理人の判断ミスですね。 管理人の管理人は柯士甸道で左に行って、あの時見えていた入り口らしきところに行こうと言っていたのに・・・。

 軽く怒っている管理人の管理人と謝っている管理人は、とにかく先に進みます。 今さら後戻りできないので仕方なく進んでますが、管理人は針のムシロでした。

 結局私たちは海防道(Hai Phong Rd.)まで行く羽目になり、歩き疲れちゃった管理人の管理人は怒り心頭。 海防道で見つけた入り口から九龍公園に入ってもまだ機嫌は直りませんでしたが、公園内のベンチに座って一休みするころになるとやっと少し和らいできたようです。

 私たちが座ったのは、公園内にある "香港文物探知館" の前にあったベンチです。 座っているとだんだん落ち着いてきますね。 たくさんの木々があり、そこここに池があり、池には噴水もありもやってきます。 そんな中に小径があって、あちこちにベンチも。 散策するもよし、休憩するもよしといった感じです。 尖沙咀といえば香港の中心地ですが、その喧騒と隣り合わせにこんな落ち着いたしかも広い空間がある環境はとってもうらやましい。

 ところであれは何やってんだ? そのベンチからはすぐ前の少し下がった場所にある "水景花園" という池が見えるのですが、その池にでべそのように張り出したところで一人の女性が太極拳のようなものをやっているんです。 動作を見ていると太極拳とは少し違うような気もします。 でも太極拳っていろいろなバリエーションがあるみたいだからあれも太極拳なのかもしれません。 結論を言えば分かんないですけど。 ひとつ言えるのは、あんなに目立つ場所で一人でやっているんですからきっとすごく自信があるんでしょう。

 さてこれからの予定ですが、まだ必要な分のお土産を買ってないのでペニンシュラアーケードに行くことにしました。 九龍公園からすぐですし、ペニンシュラのチョコレートはすごく美味しいんです。

 いろいろありましたがだいぶ落ち着いてきた私たちは、15:32 ごろ九龍公園を出ました。 そして彌敦道を下ってペニンシュラへ向かいましたが、途中 i-Square の前を通りかかると・・ おお、綺麗ですね。 レゴのでっかいクリスマスデコレーションがありました。 楽しそうですね。 綺麗ですね。 香港の 11~12 月はクリスマス一色です。

 私たちはデコレーションを横目に見ながら、そのちょっと先の北側の出入り口から地下にあるペニンシュラアーケードに降りました。

 ペニンシュラアーケードは何度も来ています。 見慣れたアーケードを進んで行き、チョコレートショップに入ります。 ディスプレイを見てみると、だいぶ配置や内容が変わっていました。 そしてもっと変わっていたのが値段です。 うわっ、高っ。 このチョコレートショップは以前からお値段高めでしたが、今年はすっごく値上がりしてました。 ディスプレイを見て回りましたが、高すぎて手が出しづらいです。 管理人の管理人と相談し、ちょっと迷いましたが私たちは 15:47 ごろ何も買わずにアーケードを出ました。

 アーケードから彌敦道に出た私たちは、彌敦道の向かい側を見て思い出しました。 そうだ、以前はなかった崇光(そごう)がシェラトンの並びにあるじゃないか。 あそこに行ってみよう。 何かいいものが見つかるかもしれません。 私たちは地下道で彌敦道の向こうに渡り、崇光に行ってみました。

 まず地下に入ります。 う~む、ブランドショップばかりですね。 デパートだから当たり前ですが、お土産に手頃なものは見つかりそうもありません。 そこで上の階にも挙がってみましたが、やはり私たちが想定しているようなお土産は無理っぽい。 しょうがない帰ろう。 私たちは 16:26 ごろ崇光を出て、ホテルに向かいました。

 部屋に帰ってみると、ありゃ、清掃中。 なんか今日はツイてないですね。 キーパーの女性がものすごく恐縮してたので、「無問題」(もーまんたい:問題ないよ)と言いおいて地下へ買い物に行きました。 そしてよっくり買い物をして 17:13 ごろ部屋に戻ってみると・・よかった、清掃は終わってました。 ほっ。


九龍公園徑
左側はずっと石垣


九龍公園内にある香港文物探知館


公園内は落ち着いた雰囲気


ペニンシュラアーケードの
チョコレートショップ


フットマッサージへ
 部屋に戻った私たちは、しばらくのんびりしてました。 以前はじっとしているのがもったいないような気がして常に動き回ってましたが、それでは疲れちゃいます。 年齢を重ねてきていることもあり、最近は全く無理しないようになりました。 ゆっくり過ごす時間が大事です。

 そんなこんなでのんびりしながら、さてこれからどうしよう。 今日のこれからの予定はありません。 どうするか決めなくちゃ。

 相談の結果 2 人の見解が一致しました。 今回の旅行もすでに 4 日目、ちょっと足が疲れてきているのでフットマッサージに行こう。 すでに初日に行ってるので、2 回目のフットマッサージです。

 尖沙咀にはたくさんのマッサージ店がありますが、今回私たちが選んだのは "足健" というお店。 行ったことがないお店です。 香港ナビなどの情報によると、3 種類のマッサージ

     Foot Massage + Body Massage + Stand Still Massage

の 70 分コースで HK$238 というのがあるようです。 ちなみに "Stand Still Massage" は、こちらが横になり施術者が立って天井のバーにつかまって足で踏んづけるヤツです。 あれすごく気持ちいいんですよ。

 こういった細かい内容を決めなければならないので、予約はホテルのコンシェルジュにお願いしましょう。 コンシェルジュデスクに行ってお願いするとすぐに電話してくれ、20:00 で予約が取れました。 このときコンシェルジュがマッサージのコースの内容・ホテル名・コンシェルジュの名前などを書いたメモを渡してくれました。 こういう気遣いは助かります。 お店で何か行き違いがあったら、お店からコンシェルジュに電話してもらえば解決できますもん。

 私たちは 19:42 ごろ部屋を出て足健に向かいました。 足健は彌敦道と並行する漢口道(Han Kow Rd.)にあります。 私たちはホテルから地下道に入ってそのまま彌敦道をくぐり、i-Square から地上に出ました。 そして彌敦道と直行する北京道(Peking Rd.)を進み、ちょっと先を左(南)に曲がって漢口道を進みます。 曲がってちょっと行った左側に足健が入っている建物 "漢中大厦"(Han Chung Mansion)があるはず。

 漢中大厦はすぐ見つかりました。 足健は 3F にあります。 さっそくエレベータに向かうと・・ほお、これは珍しい。 エレベータの扉が左右に滑って開くタイプではなく、取っ手を手前に引っ張る "普通のドア" なんです。 こんなエレベータ初めて見ました。 フランスのプチホテルで手動式の引き戸になっている扉は経験したことがありますが、手前に引っ張るタイプのドアなんて。 きっとかなり旧いタイプのエレベータなんでしょうね。

 そのびっくりエレベータで 3F に上がると、足健は扉を出た右奥にありました。 さっそく入店。 予約してあることを告げるとソファに案内され、予約内容の確認です。 確認の結果、予約した通りの内容が伝わっていたので、さっそくマッサージ開始。

 最初はお決まりのフットバスです。 これどこ行っても最初にやりますが、すごく気持ちいい。 これだけで足の疲れが抜けていく感じがします。

 フットバスを楽しんでいると、ヨーロッパ系の年配女性が 2 人入ってきました。 さっそくスタッフがいろいろ説明を始めたのですが、おや? 全く内容が伝わってないようです。 何となくやり取りを聞いていると、2 人の女性はおそらく東欧系の人たち。 しゃべっているのはロシア語のような言葉でした。 スタッフも困ってしまっていろいろしゃべってますが、何しろ英語が全く通じません。 ちょっとした騒ぎになっています。

 しばらくやり取りが続いてましたが、なんと足つぼマッサージが始まったんです。 すごいっ! ほとんど意思の疎通ができてなさそうなのに、ちゃんとマッサージを始めるなんて。 商売にどん欲な姿勢がすごい。 でも他人事ながら、料金などがきちんと伝わってなくて大丈夫なんでしょうか。

 ロシア人の女性の足つぼマッサージが始まると、すぐにスタッフの 1 人が手を止めてしまいました。 どうしたのかと見ていると、使い捨ての手袋をはめています。 そうか、なるほど。 そのお客、水虫なんでしょうね、きっと。 ははは。

 そんな隣のやり取りを見ていると、私たちにもオットマンが用意されて足つぼマッサージ開始。 20 分ほどやりましたが、相変わらずかなり痛いです。 わざと痛くなるようにやっているんじゃないかと勘ぐりたくなることもしばしばですが、本当のところはどうなんでしょう?

 足つぼが終わると、すぐ横にある個室に案内されました。 照明が薄暗く怪しげな雰囲気です。 でも怪しいところはひとつもありませんから(念のため。 部屋に入ると上着を脱げと言われました。 そこでシャツを脱ぐとTシャツも脱げだって。 なるほど上半身は裸になるんですね。 これで終わりかと思ったら、次はなんとGパンを脱げと言われました。 ますます怪しげな雰囲気に思われそうですが、そんなことはいっさいありません(念のため。

 パンイチになってベッドにうつ伏せに寝ると、背中・腰・腕などのマッサージが始まりました。 すげえぎもぢいい~。 これだからマッサージはやめられまへんな。

 そして最後は "Stand Still Massage" です。 足の裏・ふくらはぎ・太もも・腰などに体重をかけるマッサージ。 これ最高!! ほんっとに気持ちいいです。 ただマッサージ店ならどこでもやっているというわけではありません。 体験したい方は、事前にお店の情報をチェックしておくことが必要です。

 以上で全行程 70 分が終了。 短く感じる 70 分だったのは、気持ちよかったってことですね。

 私たちは 2 人ぶんの料金 HK$476 を払って店を出ました。 そして例のレアなエレベータに乗って地上に降りました。 その際マッサージ店のスタッフが出てきてドアを開け、地上階のボタンを押してくれます。 HK$476 のところを HK$500 払って「お釣りは取っといて」と言ったらすごく喜んでたので、そのお礼の意味もあったのかもしれませんね。


北京道を漢口道まで進む


漢中大厦は
セブンイレブンの隣りにあった


扉が "ドア" 形式のエレベータ


取っ手を引っ張って
"ドア" を開ける


スタッフが地上階のボタンを
押してくれた


Mak's Noodle で夕食
 漢中大厦を出ると、時刻はすでに 21:23。 お腹が空きました。 晩飯を食べに行きましょう。 どこに行くかは決めてません。 レストランを物色しながら、しばらく尖沙咀の裏通りをぶらぶら歩きました。

 歩き始めて10 分ほどたったとき私たちの前に現れたのは "麥?"(Mak's Noodle)というお店。 現在歩いているのは樂道です。 このお店、香港島で見たことあるぞ!!

      "?" は "不" の下に "大"

 "麥?" という名前のお店が、ヒルサイドエスカレータを上り始めてすぐの威靈頓街(Wellington St.)にあるのを知っています。 安いので有名な沾仔記麺食の向かいにあり、蝦雲呑麺の老舗としてガイドブックに紹介されていました。 私たちも入ったことがあるお店なのですが、いま目の前にある "麥?" は、その支店なんじゃないでしょうか。 香港島のお店は美味しかった記憶があるし、晩飯はここにしよう。

 店内に入ってみると、たぶんお店のカラーである深緑色に統一された落ち着いた雰囲気です。 時間が遅めのこともあるのか、客の入りは3割りくらい。 静かにゆっくり食べられそうです。

 注文したのはそれぞれ

   管理人の管理人   世家雲呑麵(Signature Wonton Noodles)HK$41

   管理人       京都炸醤撈麵(Stirred Noodles with Minced Pork Sauce)HK$56

で、それに

             蠔油介蘭菜(Kale with Oyster Sauce)HK$33

を足しました。

 世家雲呑麵は香港でめちゃめちゃポピュラーな蝦雲呑の麺です。 "世家" を調べてみると "旧家" のような意味なので、元祖といった感じなのでしょうか。 このお店ではこういうふに呼んでいるのですね。

 味は文句なし。 大ぶりの蝦雲呑が入った王道の汁麺で、これどの店で食べても美味しいです。 あっさりしたスープと硬めの細麺がすごくいい。

 京都炸醤撈麵は、肉の細切りを甘辛く味付けたものを麺にトッピングしてある汁なし麵です。 スープが添えられるのですが、このスープはそのまま飲んでもいいし、麵にかけてもいいらしいです。 個人的には別々に楽しんでいます。 これ初めて食べたときにハマってしまい、その後メニューで見つけるとつい注文しちゃうようになりました。

 ちなみに肉にからめてある甘辛のソースは、ポークソースなのですね。 英語の説明が併記されているこの店で、初めて知りました。

 蠔油介蘭菜は "介蘭" という野菜をさっと茹で、オイスターソースをかけた料理。 この店では "Kale" と説明が書いてありますが、一般的には "Chinese broccoli" と呼ばれています。

 これ 2 人とも大好きで、もう何回食べたか数え切れません。 コリコリした食感と独特の風味が最高。 街場の食堂にはたいていあるので、食べたことのない方はぜひ試してみてください。

 私たちは遅めの夕食をゆっくり楽しみました。 食べ終えたとき持参したウェットティシューを使っていたら、お客の若い女性が私たちを指さしながらお店の人に "あれちょうだい" だって。 けっこうチェックされているのですね、私たち。

 お店を出たのは 21:52 ごろです。 外に出ると 4 人ほど並んでるのにはびっくり。 私たちが入るときには行列などなく、店内も空いていたのに。 たまたまラッキーだったのかも。


樂道にある Mak's Noodle


世家雲呑麵


京都炸醤撈麵


蠔油介蘭菜


エッグタルトを買って帰る
 ホテルへ帰る途中、同じ樂道にある澳門茶餐廳に寄ってエッグタルトを 2 個購入。 なんとびっくり、1 個 HK$10 になってました!!。 このお店では以前からよくエッグタルトを買って持ち帰ってます。 数年前の記憶では 1 個 HK$6 だったような気がするのですが・・・高くなったなぁ。

 ホテルに帰ったのは 22:07 ごろ。 一休みしてからエッグタルトを食べました。 やっぱり美味しい。 もちろんエッグタルトの本家、マカオの "Lord Stoe's Bakery" には及びませんが、澳門茶餐廳のもけっこうイケます。 お試しあれ。

 以上で 4 日目が終了。 お休みなさい。


澳門茶餐廳で買ったエッグタルト



管理人の管理人の

独り言


 日本では方向音痴の管理人。なぜか香港では音痴でなくなる。

 でも今回はやられた。

 左手にこんもりと茂る公園の木々を見ながら、排気ガスの道をひたすら歩く。

 ぐったりです。